こんにちは、レスポンスアビリティの足立です。
新年がはじまってから案外いろいろなことが重なってしまい、ブログがなかなか更新できなくなってしまいました。ごめんなさい。
前回の記事ではお恥ずかしながら私の仕事の原点を披瀝しましたが、こうした原点は誰しもお持ちだと思います。必ずしも、そこから始まったという意味での原点ではなくても、仕事をしているうちに発見することだってあるかもしれません。
就活でいくつか応募した会社の中で今の会社に決まり、その会社の中で今の部署に配属され… そんないろいろな偶然が重なって今の仕事をしているということもあるでしょう。それでも、これまでの仕事の中で、「そうだ、自分はこのためにこの仕事をしているんだ」と感じることがあったら、それがあなたの仕事の原点だと思うのです。そしてもしかしたらそれは、ずっと昔の、たとえば子どもの頃の体験と重なることがあるかもしれません。
年初にそういう記事を書いたのは、会社のCSRを考えるときにも、原点を思い出すことがとても大切だからです。
あなたの会社の原点はなんですか?
CSRは言ってみれば、会社としての原点に立ち戻り、自分たちはどういう存在であるのか、社会にどういう価値を提供していくのか、そういう思いを具現化していくことだと言ってもいいでしょう。
CSVなんて言葉をわざわざ持ち出さずとも、あなたの会社もきっと、社会にこんな価値を提供したい、こんなことで社会に貢献したいという思いがあって始まったはずです。そして、その思いを日々きちんと実行している会社も多いでしょう。
ただ時には、社会にどういう価値を提供するかより、どうやったらもっと売れるだろうとか、どうやったらもっと儲かるだろう、ということばかりに目がいってしまうこともあるでしょう。そしてそればかりになってしまうと、「あれっ、自分たちは何をやっているんだろう?」ということになってしまうのです。
あるいは、創業当初とは時代が変わり、当時のままの言葉ではわかりにくくなっていることもあるでしょう。例えば、200年近く前に高品質な馬具を作ろうと思って始まったビジネスがありました。今では日常的に馬に乗ったり、馬車を使うことはありません。なので、馬具そのものはもうほとんど作っていないかもしれません。しかし、高品質なクラフトマンシップは、他の商品を作ることに役立ち、ビジネスとしてはもっと発展している。そんな場合です。(ちなみにこれって、どの会社かお分かりですか? 名前を聞けば、あなたもきっとご存知のはずです。)
もしあなたの会社の原点と、毎日している仕事の結び付きがよくわからなくなってしまったように思うのであれば、一度、創業の理念にあらためて立ち返ってみてはどうでしょう。そして、表面的な言葉ではなく、その言葉の背景にある真の思いを考えてみるのです。
世の中の衛生状態を良くするため、子どもの栄養状態を改善するため、大変な家事労働から主婦を開放するため… 実はけっこう社会課題の解決を目指して始まった企業も多いですし、ほとんどの会社が「こういうものを社会に届けたい」という思いを持って始まったことに気がつくはずです。
仕事の真の目的を考える
ただ、もしそれが今の時代とちょっと合わないということであれば、ぜひもっと大きくあなたの会社の仕事を定義し直してみてください。その仕事の真の目的と言ってもいいでしょう。
たとえばカメラメーカーだったら、高性能なカメラを作って売ることが本当の目的なのでしょうか? おそらくそういう単純な話ではなく、楽しい思い出、記憶に留めたい瞬間、そうしたものを長く記録し、後から振り返ることができるようにする、あるいはそれを大切な家族や友人と共有する、そういうことが本当の目的なのかもしれません。
そう考えれば、フィルムを使う銀塩カメラがデジタルカメラに変化していくような技術進化の流れがあっても、とまどうことは少ないでしょう。むしろ新しい技術を使えば、その本当の目的がもっと簡単に達成できるようになるかもしれません。
そうしうた本当の目的はきっといろいろな意味で社会へ貢献し、社会課題を解決することにもつながっていると思います。もし直接的にはつながっていないとしても、それを応用すればどのような社会課題を解決できるか?と考えると、意外な切り口が見つかってくるものです。
会社の原点が分かれば、CSRが分かる
つまり、あなたの会社の原点は何かを考えてみることで、そしてそれをさらに広く、より本質的に定義をし直してみることで、時代の変化を超えた事業のあり方のヒントが得られるだけでなく、自分たちが社会にどういう価値を提供しようとしているかがわかるのです。
「自分たちはこういう会社だ。こういう価値を社会に提供するために存在するのだ」そこまでわかれば、「だからこういう社会の問題の解決もできるんだ」まではもう一息です。「こういう社会課題を解決するんだ」ということが自信をもって言えれば、それこそあなたの会社の本質的なCSRになるでしょう。また、それに関連して、やるべきこともどんどんわかるはずです。
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