2015年2月19日
月の便り

生物多様性の認知度に関連して、CSR担当者が絶対に誤解してはいけないこと

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 こんにちは、レスポンスアビリティの足立です。

 私たちの会社で毎週木曜日に発行している「サステナブルCSRレター」は、CSRや持続可能性にご興味をお持ちの企業の方々を中心に4000名以上の方にお読みいただいています。(まだご講読なさっていない方は、このページの下からどうぞお申し込みください)

 こちらのブログでも毎号掲載される巻頭の記事をご紹介していますが、ブログの更新が滞っていたためにそのご紹介もしばらく止まっていました。これからまた再開したいと思います。

 今回ご紹介するのは、昨年10月にメルマガに掲載された記事です。なので、記事中の月日に違和感を感じられるかもしれませんが、どうぞお許しください。

 なお、この記事で紹介している内閣府の調査結果は、以下からご覧いただけます。

 「環境問題に関する世論調査」(平成26年度7月調査)

 3. 生物多様性

 日本国内で生物多様性の認識度が伸びない、むしろ若干逆行しているのは残念ですが、だからといって「この話題はもう終わった…」と考えてしまうのは早計です。その理由は… 以下の記事をどうぞご覧ください。

生物多様性は過去の話題!?

             サステナビリティプランナー 足立直樹

 こんにちは、レスポンスアビリティの足立です。今週の月曜日9月29
日から、お隣の韓国で生物多様性条約のCOP12に先立ってMOP7が始
まりました。

 一方で、9月20日に内閣府が発表した「環境問題に関する世論調査」
によると、生物多様性という言葉について「聞いたこともない」と回答
した方が52.4%に上り、2年前の41.4%から11.0ポイントも増加し、生
物多様性の認知度が減少しているという残念な結果も報告されていま
す。

 しかし、この調査結果から「生物多様性はもう過去の話題」と考えて
しまうと、特に企業人の方は大きな判断ミス
となってしまいます。なぜ
なら、そこには二つの大きな誤解があるからです。

 まず一つは、たしかに一般の市民の間では生物多様性という言葉の認
知はあまり進んでいないかもしれません。若干の後退もあるのかもしれ
ません。しかしそれは広報活動が少なくなっているからであり、生物多
様性についての危機的な状況が去ったからではありません。むしろ、
物多様性やそこから生じる生態系サービスに関するリスクは日増しに増
大し、企業活動にも大きな影を投げかけています。

 もう一つは、そのリスクを理解している企業は、生物多様性について
の取組みを着実に進めています。
ただ注意しなくてはいけないのは、生
物多様性と自社の事業の関係性をきちんと理解している企業は、必ずし
も生物多様性という抽象的な言葉を使わずに、自社にとっての課題をよ
り端的に示す言葉を使っていることも多いということです。

 たとえば、「持続可能な原材料調達」、「サプライチェーンにおける
水リスク管理」、「自然資本会計に基づく経営(判断)」などです。こ
うした取組みは、たとえ生物多様性という言葉を使っていなくても、中
味はまさに生物多様性なのです。

 また、生物多様性の代わりに「生態系サービス」や「自然資本」とい
う言葉を使っている企業も増えていますが、この場合も同様です。内容
的には生物多様性についての取り組みです。

 以上二つのことから、「生物多様性はもう過去の話題」と考えるのは
まったくの早計
だということがわかります。もちろん、自社と生物多様
性の関係性を精査した上で、自社とそのサプライチェーンにとって生物
多様性は相対的に優先度が低い課題であると判断し、より優先度の高い
課題に取り組み、生物多様性については一時保留しているということは
あり得ます。しかし、そうした分析をせずに単に「過去の話題」と考え
ているとしたら、大きなリスクを見落としてしまっている可能性があり
ます。

 さらにもう一つ気をつけたいのは、生物多様性について、国際的には
より高い目標や、厳しい基準、新しいイニシアティブがどんどんと進ん
でいる
ということです。中には、生物多様性の重要性を認識し、日本国
内では最先端で頑張っている企業にとってすら厳しい目標や基準も出て
きています。世界は常に進化しているのです(そして、海外でも必ずし
もbiodiversityという言葉が使われているわけではない点に注意が必要
です)。

 じゃあ一体どうしたらいいのか? そんな悲鳴も聞こえてきそうです
が、どうぞご安心ください。こうした状況に確実にキャッチアップする
ためには、このメールマガジンを毎週しっかりと読んでいただければ大
丈夫だからです。その中でそうした動きや、関連の情報を確実にお知ら
せいたします。

 例えば今号の「注目のセミナー」でご紹介しているセミナーは、6月
から国際的なプロトコル作りが始まった自然資本会計についてのもの
で、いま生物多様性ついてもっともホットな話題といえるでしょう。

 どうぞ私たちと一緒に生物多様性についても適切に対応し、事業に役
立つ「本物のCSR」を推進なさってください。
 
 
初出:2014年10月3日発行 サステナブルCSRレター No.197

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