2015年7月4日
原材料調達

原料高騰の本当の原因はCSRが知っている

 こんにちは、足立です。7月になってからも、またいろいろなものが値上がりしていますね。

 今日ご紹介する記事は半年少し前、昨年の11月に「サステナブルCSRレター」に書いた記事なのですが、当時は為替レートはまだ115円でした。この記事を書いている今現在のレートは122.88円。一時125円に急接近したときに比べると「小康状態」ではあるのですが… おそらく今後しばらくはこうした円安が継続、もしくはさらに進行すると考えられます。そして、実は原料価格の高騰がCSRとも大きな関係があることにお気付きでしょうか? なぜなら…

「値上げの秋こそCSRの出番」

             サステナビリティプランナー 足立直樹

 こんにちは、レスポンスアビリティの足立です。明日は満月。久
しぶりに「ほぼ満月の日」にお出しするメールです。さて、今回の
CSRの旬な話題は…

 急激な円安が進んでいます。今日は7年ぶりに115円まで下がっ
たようですが、これだけ急激かつ大幅に進むと、多方面に影響があ
りそうです。

 円安が進むと、輸出がしやすくなり経済は上向く。かつてはそう
信じられてましたし、いまだそのような言説も見られますが、果た
して円安の効果はどう出るのでしょうか?

 2011年以来の貿易赤字を解消できればいいのですが、円安によ
る輸入物資の価格上昇の方が大きいのではないかと心配になりま
す。実際、この数年の円安で、貿易赤字はむしろ拡大しています。

 そもそも日本の輸出額は、GDP全体の13%強に過ぎないことを
考えると、円安のメリットを享受できるのはごく一部の企業に限ら
れ、多くの内需型企業や消費者にとっては、原料高による値上げの
方が気になります

 既にこの秋以降、食品等を中心に値上げが始まっています。水産
物やバターは20〜30%、コーヒーでは40%という大幅な値上げ

行われているようです。

 ちなみにこれらの値上げは、この一週間の急激な円安が起きる前
のものですから、今後さらに値上げは加速するかもしれません。消
費税アップ以降の消費の冷え込みに、一層の拍車がかかるのではな
いかと心配です。

値上げの本質的な原因は?

 しかし、ここでもう一度冷静に考えたいのは、この値上げラッシ
ュは円安だけによるものかということです。たしかに円安の影響も
ありますが、おそらくそれ以上に、天候不順や気象災害による農作
物の不作、水産物などの資源の枯渇、水不足、労働者不足…
 こう
した様々な原因の複合的なものによるのではないでしょうか。

 そしてその多くは、気候変動や水リスク、労働慣行など、CSR
の課題と密接に関係しているのです。つまり、この値上げラッシュ
は、これまで警鐘が鳴らされてきたCSRリスクが顕在化した結果

とも言えるはずです。

 あなたの会社では、CSRや環境以外の部署の方々は、こうした
CSRリスクに真剣に耳を傾けてくれていたでしょうか?
「それはCSRがやってればいいだろう」という言葉で済まされて
いた場合も、多かったのではないでしょうか?

 だとすれば、今こそCSRの部署の出番です。これから何が起き
るのか? その影響を最小限にするためにはどうしたらいいのか?
そのことをもっともよく理解しているのは、CSRの部署のはずで
す。

CSR部の力を発揮するためにまずすべきこと

 原材料価格上昇の問題を、ぜひ調達や購買担当の方と話し合って
みてください。なるほどそういうことだったのかと、CSRの立場
が向上すること請け合いです。

 そしてそのようなときに役に立つのが自然資本会計です。なぜな
ら、自然資本会計を導入していれば、どこに原材料リスクがあるか
も事前にわかる
ようになるからです。

 それだけではありません。たとえば、今後さらに原材料価格が
10%上がったとき、あなたの会社の利益は何%影響を受けるでし
ょうか? そのようなことを予め把握し、有効な対策を打てるよう
にするのが自然資本会計
なのです。

 自然資本会計を使って、ぜひあなたの社内での発言力を高めてく
ださい。

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初出:2014年11月6日発行 サステナブルCSRレター No.202
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