2015年7月7日
アジアのCSR

チェックボックスを超えろ! こんなCSRもアリ!

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 こんにちは、レスポンスアビリティの足立です。間に他の話題も入りましたが、ICS(International CSR Summit) 2015 の報告の続きです。

 3つ目のパネルディスカッションのテーマは、Checking Boxes vs Going the Extra Mile。直訳すれば、「チェックボックスをチェックするのか、もっと先まで行くのか」ということですが、要は決められたことだけをするCSRなのか、それとも自主的にもっと先に進めていくのか、ということです。

 このパネルでは、フィリピンの肥料会社、Universal HarvesterのDr. Milagros How氏と、インドネシアのPT Bank Mandiri (Persero)副社長のSetiyo Wibowo氏、そして私もパネリストとして加わりました。モデレーターはインド陸軍の元幕僚(Quartermaster General)であるSudhir Sharma氏でした。こういうところに元軍人の方が加わるのはちょっと不思議な感じもしますが、現在はEnterprise Asiaのアドバイザーもしている方です。

 全体の進行がかなり押してしまったので、パネルディスカッションの時間はかなり限られ、それぞれが自社や自国の状況を説明する程度しかできなかったのですが、私からは、日本ではCSRはまったく自主的だけれども、先進的な会社は一般に期待される以上のことを自らどんどんやっていることをご紹介しました。

 なぜ自主的に進むのかという質問に対しては、一つはやはり企業の評判を高めるためであり、もう一つは「三方良し」のように、ステークホルダーとの共存を考える素地が元々あるからと答えたのですが、ちょっと格好つけ過ぎでしょうか?(笑) やはりこういうところで「日本は?」などと訊かれると、ついつい愛国的発言になってしまいますね。

これもCSR!?

 またこれに先立ってケース・スタディということでマレーシアの新興ロジスティック会社のPKT Logistic Groupについて、CEOのDato’ Michael Tio氏の話があったのですが、これがなかなかでした。

 最初は、社員向けの福利厚生に力を入れてます… よくあるそういう話かと思ってたのですが、そして実際そうなのですが、その徹底度合がすごいのです。

 例えば、メタボな社員が目立つので、社内にジムを作りました。まぁ、ここまではよくある話です。

 次に、どれだけ痩せたかのコンテストをして、もっともダイエットに成功した社員は海外旅行に連れて行く。これはテンション上がりますね。

 ただ、これだとダイエットのしようがない、スリムな社員から苦情がくるのだそうです(笑) では公平にということで、ジムでワークアウトした時間で競うと。時間が一定のレベルに達すると、ステータスが上がり、より設備のいいジムを使えるようになったり、社員食堂のチケットがもらえたり… マイレージプログラムの真似だそうです(笑)

 運動するのに朝一番がいいのはわかっていても、なかなかいつもより早くは出社できない。そういう社員が多いことに気付くと、早朝ワークアウトをした社員には朝食を提供する。

 社員は頑張っているけれど、役員の参加率が悪い。それに気付いたら… と、とにかく矢継ぎ早に次々の施策を加えていくのです。この柔軟性、スピード感… 聞いているだけで愉快になってきますが、社員はもっと楽しんでいるようです。

 これが「正統的なCSR」であるかは別として、従業員の健康増進、メンタルヘルス(ストレス)の管理、ワークライフバランス向上、やる気向上… 間違いなくいろいろな効果があるはずです。

 明らかにチェックボックスをチェックするより先を行ってしまっていますね。しかも想像しない方向に…(笑)

※詳しくは、以下のリンクもご参照ください。
 PKT Logistics

 会議室でああだ、こうだと議論するのではなく、良さそうだと思ったことをともかくどんどんやってみる。で、効果がなかったものは外して、良かったものはどんどん広げる。こういう柔軟性はいかにもアジアらしい、あるいは新興企業らしくい気がします。そして、こういう話がいろいろと聞けるのも、こういうイベントの楽しいところです。

 そして今回は、こうした話を聞くだけではなく、優れた活動は表彰もされました。AREA2015というのがそれですが、これについてはまた次回…
 
 
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