2014年6月20日
生物多様性

ウナギは食べてもいいの?

こんにちは、レスポンスアビリティの足立です。

ウナギが絶滅危惧種に指定されました。

ますます価格が上がってしまうのか?
もうこれからは鰻は食べられないのか?

そう心配なさっている方も多いかもしれません。
多くのメディアがそんな論調の記事やニュースを流しています。

これは、CSR的にはどう考えたらいいのでしょうか?
ウナギを食べ続けてもいいのでしょうか?
「本物のCSR」を推進する立場かつウナギ大好物(笑)の足立がズバリお答えしましょう。

今回の問題は、正確には二ホンウナギという生物種を、
国際自然保護連合(IUCN)が先日6月12日に発表した『絶滅のおそれのある生物種のレッドリスト』最新版において、
近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種(絶滅危惧IB類:EN)」と分類したことに端を発しています。

しかし、実はそもそも二ホンウナギは
環境省版レッドリストでは昨年から絶滅危惧IB類(EN)とされています。

この分類は、
「過去10年もしくは3世代の長い期間を通じて、50%以上の減少があったと推定される」ものが該当し、
「近い将来における野生での絶滅の危険性が高い」ために保護が必要とされるのです。

このままでは絶滅してしまうということは、
専門家や関係者の間ではもう分かっていたことです。
ただ、今回IUCNのレッドリストで絶滅危惧IB類に指定されたことで、
野生動物の国際取引を規制するワシントン条約の対象種になる可能性が高まり、
近い将来、輸入が制限される可能性がありそうだということで話題になったようです。

取引制限されないことがいいことなの?

でも、これって本末転倒じゃありませんか?

ウナギが減っているから、絶滅危惧種に指定されたわけです。
なので、そういう絶滅危惧種は国際取引を制限して、
絶滅しないように保護しようという仕組みがあるわけです。

なのに、
ウナギを食べたいから…
輸入ができなくなるのは困る、
価格が上がるのは嫌だ、
ウナギは日本の伝統だ、規制などしないで放っておいてくれ、
って、
それは無茶苦茶です。

本当にウナギが好きだったら、
いつまでも食べたかったら、
鰻文化を継承していきたかったら…

節度ある獲り方、
節度ある売り方、
節度ある食べ方
をしなくてはいけないのは当然のことでしょう。

ウナギはご馳走だった…

あんまりこういう表現は使いたくないのですが(^^;)、
私が子どもの頃、
鰻は滅多に食べられるものではありませんでした。
私の家が特別貧しかったというわけではなく、
そういうものだったと思います。

鰻を食べられるのは、
お客様が見えたときとか、
土用の丑だからとか、
まぁともかく、
何か特別な時だけ
だったと思います。

なので、
たまにどこかにお邪魔したときに
鰻など出て来ようものなら、
大喜びしたものです。

鰻屋さんの店先で、
蒲焼きの香りをかぎながら
ご飯を食べる、
そんなマンガもよく見かけました。

ところが、
いつの間にか、
スーパーに安い鰻のパックが並び、
コンビニでも気軽に鰻弁当が買え、
すっかり身近なものになりました。

おいしいものが安く食べられる、
というのは一見いいことでもあるのですが、
そもそもそのように大量に供給できるだけの資源があったのか
ということが問題になります。

実際、日本産のウナギだけではとても足りないので、
もうかなり前から輸入されて来ました。

そして二ホンウナギだけでなく、
ヨーロッパウナギも絶滅に追込み、
今はビカーラ種という別種にも手を伸ばしています。

つまりは、
日本国内はもとより海外の資源までも食い尽くして来た
というのが日本がやって来たことなのです。

なんでそんなことになってしまったのか?

さて、ここからが問題です。

なぜこんなことになってしまったのか?

世界中から原料を仕入れて、
安く提供しよう、
いつでも食べられるようにしようとする、
良く言えば「企業努力」の積み重ね。
悪く言うと「売らんかな」主義。

もう一つは、
河川のコンクリート護岸工事が進み、
ウナギの生息場所が減少してしまった
ことも原因とされています。

どちらがどのぐらい影響しているか、
定量的にはわからないようですが、
両方ともかなり影響が大きいことは
確かなようです。

さて、それではどうしたらいいのか?

ちょっと長くなってしまったので、この続きはまた明日に!

あなたもぜひ、どうしたらいいのか、考えてみてくださいね。

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