2014年6月26日
原材料調達

持続可能な紙の調達のためには?

こんにちは、レスポンスアビリティの足立です。
事業に役立つ「本物のCSR」にとって重要なテーマである
持続可能な原材料調達、
今日は具体的な事例をもとにお話ししましょう。

一口に原材料といっても、
業種によって必要な原材料の種類は千差万別だと思います。
なので、今日は、
ほとんどすべての企業が必ず必要としている原材料である
「紙」を例に考えてみようと思います。

言うまでもなく、紙は木を原料としています
(木以外の植物の場合も、稀にありますが…)。
植物由来なので、
うまく利用すれば「持続可能な資源」となります。

「なーんだ、紙か。紙ならうちは再生紙を
使っているし、もう十分対応出来ているよ」

そう思われるかもしれません。

再生紙を使ったり、
紙の利用削減をしたり、
ということを既になさっている
会社も多いと思います。

それはそれでもちろん重要なこと
なのですが、
再生紙を永遠に再生し続けることは
できません。

あるいは、
用途によって、再生紙ではなく
フレッシュチップだけから作られた
紙を使う必要があるでしょう。

いずれにしろ、
どこかで必ず
フレッシュチップが必要になる
のです。

それに、
何しろ紙や木は持続可能な資源です。
適切に使うことは決して悪くないのです。

なので、
問題はフレッシュパルプを使うときに
どうするか
です。

森林認証紙を知っていますか?

日本ではまだこのことがわまり議論になりませんが、
国際的には、特に欧州や北米などでは、
フレッシュパルプを使うときには、
持続可能な管理をされた森林からのみ

由来するものにしよう、
という考えが普及しています。

そのための基準が整備され、
基準を満たした森林は、
いわゆる「森林認証」を取得して、
そのことをアピールしています。

そして、そうした森林から産出され、
そうでない森林由来のものと途中で
混ざらないようにして作られた紙は、
森林認証紙」と呼ばれています。

イギリスではこんなに!

先日、私はイギリスに出張してきたのですが、
イギリスはこうした認証紙が普及している
国の一つです。

ホテルの室内の置かれたメニューや案内、
スーパーのレシートや紙袋、
商品のパッケージ、
いろいろなところに認証紙を使っている
ことを示すマークを見つけることができます。

実は2012年に行われたロンドンオリンピックでは、
チケットやプログラムなど、
使われるすべての紙が再生紙か認証紙という
徹底ぶりでした。

なんと、記念切手まで認証紙を使用したそうです。
(これは、切手としては世界初かもしれません)

もちろん持続可能な原材料を使う方法は、
認証原材料を使うことに限定されるわけではありません。

しかし、例えば紙や木に関していえば、
森林認証はかなり一般的な方法になっています。

もう一つ別の方法については、
次回お話ししましょう。

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