2014年6月23日
生物多様性

持続可能な方が儲かる!

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こんにちは、レスポンスアビリティの足立です。

前回は、「本物のCSR」の立場からすれば、
自分たちの「飯の種」、
つまりビジネスで必要な原材料については、
持続可能なモノを
持続可能なやり方で調達する必要がある

とお話ししました。

そうしなければ、
結局はビジネスが続けられなくなってしまうからです。

しかし、それでは商品の価格が上がってしまう、
儲からなくなってしまう、
そういう声をよくお聞きします。

本当でしょうか?

たしかに、
今まで環境などにきちんんと配慮していなかった原料生産において、
環境や地元コミュニティなどに適正な配慮をするようにすると、
コストがかかるようになります。

今までは「外部不経済」だったものを
内部化するからです。

しかし、です。
外部化したままだと、かえって価格が高くなることが、
多くの原材料で知られて来るようになりました。

特に水産資源については、
わかりやすい事例がたくさんあります。

マグロは大きくなってから獲れ!

私がいつもご紹介するのは、
三重大学の勝川俊雄先生の説明です。
勝川先生は、今回のウナギ問題でもテレビや新聞でよくコメントを
求められていますので、ご存知の方も多いかもしれませんね。

勝川先生が、本マグロ(大平洋クロマグロ)とその未成魚であるヨコワを例に、
適正な管理をして持続可能な利用をすることにより、
いかに漁業が利益を増やすことをできるかを説明していらっしゃる
以下の例がとてもわかりやすいのです。
日本近海のクロマグロ漁業の現状 その1
以下、この内容をざっくりとご紹介したいと思います。

最近、魚料理の店に行くとヨコワが出てくることが多いのですが、
これはクロマグロの未成魚(子ども)です。

勝川先生の試算によれば、
1歳のヨコワを161万尾取って売ったところで(これが今やっている方法です)、
その売上はせいぜい27億円。1尾あたりの価格も1650円程度です。

ところが、4年待って5歳になってから同じ群れを巻き網で獲れば、
数は56万尾に減りますが、漁獲高は15倍の408億円!
1尾あたりの価格が24,570円に跳ね上がる
からです。

さらに2年待って7歳のもの一本釣りすれば…
47万尾のクロマグロ全体で2235億円にもなるのです!
ヨコワに比べたら、80倍以上です。
これはもちろん、1尾あたりの価格が135,800円とぐっと高くなるからですね。

こうなれば、漁師さんも、市場関係者も、ずっと儲かりますよね。

そんな高いマグロはどうせ庶民の口には入らない?
そんなことはないと思います。
水揚げ量が4856トン(ヨコワの場合)から43959トン(成魚の場合)
と9倍になりますから、
マグロの流通量も増えるのです。

これはまだ机の上の計算ですが、
実際に海外では、漁獲制限によって未成魚の捕獲を禁止し、
成魚だけを獲るようにしたことなどで、
資源量が回復し、なおかつ売上高が何倍にもなった例がたくさんある
そうです。

小さいうちに食べてしまうか、
大きくなってから食べるのか。
これだけでも実はとても大きな違いがあり、
規制をするなどして大きくなるまで待っていた方が、
実は「儲かる」のですね。

いや、それはあくまで魚の場合でしょ?
他の原材料だったらそうはいかないのでは?
そういう質問の声が聞こえて来ますね。

では、それについてはまた明日…

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